ダ・ヴィンチ ダ・ヴィンチ派 にせもの 「ラロックの聖母」はダ・ヴィンチの手によるものなのでしょうか?
「ラロックの聖母」はだれが描いたものなのかを考える場合、3つに分けることができます。
(1)ダ・ヴィンチ (2)ダ・ヴィンチを含むダ・ヴィンチ派 (3)にせもの つまり、鑑定の結果、「ラロックの聖母」が
(2)ダ・ヴィンチを含むダ・ヴィンチ派とということになれば、
(1)ダ・ヴィンチ自身による作品である可能性がいっそう高まるわけです。
そこで、イタリアにあるダ・ヴィンチ美術館館長でダ・ヴィンチ作品の鑑定の世界最高権威に鑑定してもらうことになったのです。
今までは、いわば科学的な
機械的な分析を経た鑑定であり、「客観性」が高いものでしたが、今度の鑑定は最高権威という
ヒトによる「感性」に基づいたものです。
鑑定の結果は、
(2)ダ・ヴィンチを含むダ・ヴィンチ派でした。
ますます、期待が高まりました。
その最高権威による鑑定は、毎日のように鑑定に持ち込まれる作品の中で、今までに2つしか本物と認めていないからです。
指紋、掌紋との照合 荒俣宏氏(既出)は、ダ・ヴィンチは指や手の腹も使って微妙な変化をつけながら、作品を描いていることから、「ラロックの聖母」のどこかに
指紋が残っていないか、調べてもらうことを提案します。
新たな視点が示されました。
「ラロックの聖母」から指紋が発見され、他のダ・ヴィンチ作品から検出された指紋と一致すれば、少なくとも、ダ・ヴィンチが「ラロックの聖母」に関わっていたことが明らかになります。
たとえば、世界一有名な絵画「モナリザ」を調査し、指紋が見つかれば、その指紋と「ラロックの聖母」から発見された指紋を照合し、一致するのか、しないのか確かめることができます。
しかし、2つの点で確認することができませんでした。
1つは、「ラロックの聖母」から指紋は見つからなかったのです。
もう1つは、「モナリザ」を展示しているルーヴル美術館は、「モナリザ」の調査を拒絶したのです。
後日、朗報がもたらされました。
指紋は発見されませんでしたが、「ラロックの聖母」の聖母の頭部上方から
掌紋が発見されたのです。
掌紋は、手のひらにある、指紋同様に個人を識別するためにとても重要な情報を含んでいます。
掌紋を発見したのは、赤外線照射等の科学分析を行なった機関でした。
残念なことに、この
掌紋は、今のところ他作品からは発見されていないため、照合ができません。
今後の調査に委ねられます。
調査の進展によっては世紀の大発見という大見出しがマスコミを賑わすことになるかもしれません。
この番組を見て、学んだことが2つあります。
1つは、美術品の鑑定がどのようにして行われるのかを知ったこと。
もう1つは、ダ・ヴィンチはアイデアを思いつくとノートに説明文と図をメモしていて、これほどの天才でも忘れないように記録していたこと。
凡人なら記憶に頼らず、記録を大切にすべきだと思い、実行している自分の考え方に一致したことは、うれしいことでした。
『ザ・ベストハウス123』の緊急特番「レオナルド・ダ・ヴィンチ」は、ごく一部お笑いの場面もありましたが、実に見ごたえのある番組でした。
再放送されることを期待しています。
